今回レビューする作品は『お願い、そんなに噛まないで』著者:参号ミツル(初巻発行日・20年)
表題作のみ、一巻完結の作品です。
同じバイト先の先輩×後輩の関係性だった二人が、一線を越えてからくっつくまでの感情の揺れ動きが楽しめる作品です。
受け→攻めから始めるんですが、中盤以降に攻め→受けの感情が強くなっていくのが面白い◎
強引な美形攻めと恋愛に初心な平凡受けが好きな方にオススメの作品です。
- 美形×平凡
- 年上×年下
- BL展開
- 両片想い
- ハピエン
- 本番あり
※恋人未満で本番があるので地雷の方は注意です。
作品紹介
登場人物
メインの登場人物はこの2人。
バイト先の後輩・先輩の関係で柳(受け)は掴みどころのない五十嵐(攻め)が苦手。
【受け】柳 遥一郎(やなぎ よういちろう)
- 平凡
- 大学生
- 初心
- 流されやすい
【攻め】五十嵐 隆(いがらし りゅう)
- モテる
- 黒髪
- 年上
- 嫉妬深い
- 強引
バイト先の同僚や、柳の妹などが登場しますが、二人の絡みが多いです。
柳の妹がツンデレのブラコンっぽい雰囲気で語気が強めなのでちょっと苦手な方は多いかも…。
あらすじ
バイト先の先輩である五十嵐は女子にモテる。
平凡で地味な柳は、自分とは正反対な五十嵐に対して苦手意識を持っていた。
ある日の飲み会の席で、柳は五十嵐の口元から覗く八重歯に魅了され、つい触れてしまう。
口に入れられた指を甘噛みした五十嵐は、どうやら柳に興味をもった様子。
「ピアス、開けてあげるよ」という口実で柳は五十嵐の家へ招かれて…。
※以下、ネタバレを含む内容になります。
『お願い、そんなに噛まないで』はこんな作品
ベクトルの逆転
作者の参号ミツル先生もこのお話のテーマにしていたという“ベクトルの逆転“
受け→攻めへの恋愛感情が先にあってからの、攻め→受けになって最終的に両想いハピエンになるストーリーです。
柳は最初、五十嵐に対して苦手意識があったんですが、ピアスを開けてあげるという口実で家に招かれます。
そのときにただピアスを開けるだけじゃなくて、五十嵐が柳のアレを手で扱いてくるんです。
初っ端から繰り広げられたBL展開
そして、恋愛経験が乏しい柳は五十嵐に対してドキドキが止まらず意識するようになります。
その後も五十嵐による強引なターンは続き、恋人未満で本番までしちゃう二人。
がしかし、ハジメテの本番が終わったあとに五十嵐から「(二人の関係は)付き合おうとか、そういうんじゃない」という衝撃発言が…!
ダメ男の匂いがぷんぷんするんですわ!!!
そしてその一言で、五十嵐に好意を抱いていた柳はめちゃくちゃダメージを食らうわけです。
セフ レみたいな関係になりたくないから五十嵐のことを拒否するんだけど、やっぱり流されちゃってまた抱かれちゃう柳…。(流されちゃうタイプの受け)
でもこれ以上傷つきたくないから五十嵐に対して一線ひくようになるんです。
で、逆に今度は五十嵐→柳になるターン。
そもそも柳のこと初めは好意とかじゃなくてただの好奇心で近づいた五十嵐だったんですが、柳のみせる反応にだんだんと惹かれていました。(このへん無自覚)
そして柳に避けられて焦ったり、他の人と距離が近い柳に対して嫉妬したり…。
そこで初めて自分の感情に気づき、最終的にはお互いの気持ちを伝えあってちゃんと甘々CPになります◎
が!!個人的には、五十嵐は強引で自分勝手なムーブしてる部分が多いな~って思っちゃいました。
だって好奇心で近づいてえっちなことまでしてるのに付き合うとかじゃないって言っちゃったり、なのに付き合う前の状態で嫉妬して酷く抱いたり…
上記の事に関しては告白のときに柳に謝るんですが、柳はよく五十嵐好きなままでいたな?!って思っちゃいましたよ。
私が柳の友達で恋愛相談されてたら「その男絶対やめときな~?!」っていうような男ですよ五十嵐。
いや、これがちょっと闇or病み系のキャラだったらまぁわかるんですが、五十嵐は最終的に優しくて良い彼氏になるわけで、ということは根本は良い子なんですよ。
だから…あれか?今まではモテてただけでちゃんと恋愛してこなかったから自分勝手な振る舞いしてたけど、柳には本気になったから優男に変貌したってコト…?!(自己完結)
そうとらえれば、五十嵐も魅力的なキャラなのかもしれないな
まとめ
受け→攻めから攻め→受けのベクトル逆転劇ハピエンBLです。
好意がなかった攻めが受けへの感情をつのらせていくBLが好きな方はコチラも◎
参号ミツル先生の他作品『マスク男子は恋したくないのに』のレビューはコチラ。
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